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第6話 ゴブリン騒動 後編



南の部族の洞窟へは、ミリサたちがいる野営地の西に広がる森を抜ければすぐに着くのだが、北からの強襲に備えて根城付近の守りが堅いことは容易に想像出来る。
となると森にも伏兵を配置している可能性が高く、もし奇襲された場合は多勢に無勢ということもあってこちらの分が悪い。
それらを踏まえて見通しのいい街道を行くことにした私たちは、クロップスフォードを経由して南の洞窟を目指すことにした。







「それにしても、政府の人ってひどいことするのね」

日が暮れてきた石畳の道を歩きながらぽつりと呟いた。
ミリサの話を思い出すといたたまれない気持ちになる。
小さく頷いたコウも眉を曇らせた。

「確かに、最近の帝国兵のいい噂は聞かないな」

帝都では衛兵による窃盗や賄賂などの汚職が横行しているらしい。
権力を持つと自分が誰よりも勝っているような気になって、何をしても許されるという錯覚に陥るんだろうか。
みんながみんなそういうわけではないのだろうが、今回の一件で政府の腐敗を目の当たりにして、自分の役人を見る目が変わってしまう気がした。







枝道に逸れ緩やかなカーブが続く道をしばらく行くと、崩れ落ちた建物が見えてきた。
どうやら、あそこがクロップスフォードのようだ。
さらに近づくとかすかに焦げた臭いがした。焼き払われたのだろうか。
敷地内には朽ちた生活用品と同じようにゴブリンの屍がそこかしこに転がっており、戦渦の跡がありありとわかる。







そんな廃墟と化したクロップスフォードに、人影があった。

燃えるような夕日を背に受け、まるで石像のように微動だにしないその人影には三角の耳と細長い尻尾がある。
性別はここからではわからないが、恐らくカジートだ。
布製の羽織のようなものは足首くらいまでの丈で、長袖の口は広く、胴には幅のある腰紐を巻いている。
見慣れない衣服に身を包んだカジートは、その背に長身の緋色の刀を担いでいた。







ふと、人影の首が動いた。

眼光鋭いその瞳は海のように青く、夕日影と混ざり合って不思議な色を放っている。

わずかにこちらを見たカジートだったが、すぐに興味がなくなったようにふいっと前を向き、草を踏み分けてそのままどこかへ行ってしまった。
あまりにもあっけない幕切れに、私はぽかんとしてその場に立ち尽くす。
あのカジートはここで何をしていたのだろう?

一緒になって去りゆくカジートを見ていたコウがしばらくして歩を進めた。

「レア、行こう」

「あ、うん」

言われて私はコウの元に駆け寄った。












南の部族の洞窟はクロップスフォードと目と鼻の先にあった。
そんな洞窟内に足を踏み入れた私は、彼らの他のモンスターよりもはるかに発達した知能に驚いた。
粗雑ではあるが机や椅子といった家具が備え付けてあるし、焚き火の傍には串刺しにしたネズミをあぶる用の装置のようなものまであったからだ。
そしてその食糧であるネズミを育てているというのだからさらに驚きだ。

例の如くきょろきょろと辺りを見回していた私だったが、ずっと疑問に思っていることがあった。

「…ねぇ、静か過ぎない?」

入り口の見張りはおろか、洞窟内にもゴブリンたちがいないのだ。
遭遇したゴブリンといえばすでに屍と化しているものばかり。
罠だろうか?







「さっきいたカジートが一掃したのかもしれないな」

「え?」

思ってもいない答えに私は目を丸くした。
コウはぐるりと辺りを見回し、一番近い場所で朽ちていたゴブリンの傍らにしゃがみ込む。

「おいで。…ほら、血がまだ真新しい」

呼ばれて私は歩み寄り、コウの後ろから覗き込んだ。







ゴブリンの死体が沈むどす黒い血の海はまだ乾いておらず、むしろ今もなお流れ出ているようにも見える。
コウは真っ直ぐに裂けた傷口を指し、なぞるように指を動かした。

「この裂傷はゴブリンが使っているような粗悪な武器じゃなく、もっと鋭利で研ぎ澄まされたもので斬って出来た傷だ。北のゴブリンの仕業ではないだろう」

本当にあのカジートが一人でやってのけたというのなら、相当腕が立つに違いない。
もしかして、クロップスフォードにあった死屍累々も碧眼のカジートが斬ったのだろうか。

どちらにしても、戦うことを避けられるなら私的には嬉しいのだが。
…甘いかな。







「ん?」

不意にコウが地面に手を伸ばした。
そして何かを拾い上げ、胸の前でそれをかざす。



















「きゃあぁぁああ!!!」

私の絶叫が洞窟内に木霊した。



その後、回収した頭部を返しに北の洞窟へ向かったがそこでもゴブリンは全滅しており、その体にはやはり鋭利な刃物で斬ったような傷があった。












「そう、誰かがゴブリンたちを…」

経緯を説明すると、ミリサは不思議なことがあるものねと首をかしげた。
碧眼のカジートのことをミリサや移住者たちに尋ねたが、みんな心当たりはないらしい。

何にせよ、ゴブリンの脅威は去り、クロップスフォードの安全は取り戻せた。
腑に落ちないことは多々あるが、今はその事実を噛みしめることにする。

「あんたたちには世話になったね。これ、少ないけど約束のお礼だよ」

そう言ってミリサはわずかな金貨が入った革の袋を差し出した。

「ありがとうございます」

「礼を言うのはこっちだよ、本当にありがとう」

移住者たちも満面の笑みで口々に感謝の言葉を述べる。







ロゼンティアさんのときもそうだったが、私は誰かの喜んでいる顔を見るのが好きみたいだ。
そしてその顔で『ありがとう』と言われる瞬間がとても嬉しくて、心が満たされるような温かい気持ちになれる。

――私、この顔好きだな。

みんなの笑顔を見る私の口元も自然とほころぶ。







「それじゃ、気をつけてね」

そう言って手を差し出すミリサと固く握手を交わした。

彼女たちなら、すぐにクロップスフォードを再建出来るだろう。
何故かはわからないが、私はそう確信していた。

ミリサたちに見送られ、私たちは再びシェイディンハルを目指した。





* * * * * *



今回はゴブリン騒動のお話でした。
レアたちはゴブリンと一切戦わなかったわけですが、これ、実際普通にプレイしてて起きたことなんです。
クロップスフォードはおろか、杖盗んだほうの洞窟内にもゴブリンがいませんでした@@
…バグ?w


スクショ撮るときの便利コンソールを知ったのでここでちょっと c⌒っ*゚ー゚)φ メモメモ...
みなさんすでに使ってはるやろけどw

私はNPCをじっとさせるのにいつも「setrestrained 1」を使ってました。
でもそうすると結構頻繁にNPCがまっすぐ歩いていってしまう現象が起きて、せっかく配置させたのにどっかいってしまって ウワァァァァァァヽ(`Д´)ノァァァァァァン! ってなることが多々あったんですよね…

今回も最後の見送るシーンで何回もそれされて挫折しそうになってたんですが、NPCのAI自体を停止させるコンソール「tai」の存在を知り、ようやく自分の思うようなスクショを撮ることができるようになりました。
先にポーズとらせといて「tai」すれば、どこにも歩いていかないし誰ともおしゃべりしないからポーズが解除されない!
これは便利だ(*´ω`*)



というか、スクショ撮ってたら移民の丸顔の男がやたら罵声浴びせてきたんですけど!?





てめぇが失せろww


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