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第13話 荒涼たる採掘坑



「なんなのよ、あのオーク!!」

誰にともなく吼える。

自分は見た目からして頼りない。
クロップスフォードの件でミリサにも言われたし、自覚もしている。
それでもはっきり言われるとやっぱり悔しい。

人の神経を逆撫でするような言い方はいただけないが、バーズは何も間違ったことは言っていない。
わかっているのにこんなに腹立たしく感じるのは、自分の弱さを棚に上げて結局は彼に八つ当たりしているに過ぎず、そしてそんな自分が情けなくて仕方ないからだと思う。
自信が、ないのだ。







「…あーもう! なんでこんなに重いのよ、これ!?」

今度は武器にあたる。
しかし返ってくるのはがちゃがちゃとこすれあう鉄器たちが地面をする音だけで。
それを聞いていると異様に虚しくなり、レアは黙って歩を進めることにした。










シェイディンハルの北西に、その採掘坑はあった。







街からそんなに遠くはないはずなのだが、到着した頃には息が上がり、すでに体中の筋肉が悲鳴を上げている。
レアは武器を放り出すと、へなへなとその場に座り込んだ。

――こ、ここまで体力なかったなんて…

相変わらずの自分のひ弱っぷりにうなだれるしかなかった。

乱れた息を整えたレアは身体を捻って足を投げ出し、額に張り付いた髪をかきあげた。
坑内から流れ出るひんやりとした空気が汗ばんだ肌に心地いい。
風に揺られる葉の音と鳥のさえずりが聴こえるだけで、採掘坑周辺は静けさに包まれていた。

そんなしじまに、ふとブラックウッドの屋敷を思い出す。
あの場所もまるで世界から切り離されたかのように静かで、ただひたすらに穏やかだった。

ホタルは今、どうしているのだろう。
日々家の手入れや鍛練をしながら、自分の帰りを待ってくれているのだろうか。
会いたいな。

「…よし」

しばらくして腰を上げたレアは武器を抱えなおし、採掘坑内に足を踏み入れた。







坑内は涼しく、空気は乾いている。
坑道を少し行くと視界が開け、そこに焚き火を囲む三つの人影があった。
レアに気づいたギルド員たちは武器を引きずってくる彼女の姿を怪訝そうに見ていたが、レアが新入りのギルド員でバーズの使いでここに来たことを告げると、待ってたぜとかよく来たなと口々に歓迎の言葉を投げかけた。
リーダー格のリエナ、エルフのエリドール、オークのブラグ・グロ=バーグは、この鉱坑に巣食うゴブリンを殲滅しに来たらしい。







――大丈夫かな、この人たち……

ギルドでバーズが『バカ共』と罵っていたのもわかる気がした。







「うちに来たってことは、それなりに腕には自信あるんだろ?」

「いや、まぁ…」

弦の張り具合を確かめながら言うリエナに曖昧な笑みを返す。
魔法より自信があるのは確かだが、消去法でこのギルドを選んだとは言えない。

「どっちにしろ、せっかくここまで来たんだから、あんたも一緒においでよ」

リエナの提案にあとの二人も賛同した。

バーズには武器を届けろと言われただけで、彼らの手助けをしろとは言われていない。
しかしゴブリン殲滅となれば人手もいるだろうし、同じギルドの人間同士協力し合うべきだと思う。
そして何より、あの仏頂面オークを見返してやりたい。

――私だって、一人で出来るんだから。

レアが力強く頷いて承諾すると、リエナはその日焼けした顔をほころばせた。

「気に入った! それでこそ我らが兄弟だ。
よし、あんたたち行くよ!!」

リエナの号令で一斉に駆ける。

『兄弟』。

その言葉に、明かりが灯ったように胸の奥がほんのりと温かくなった気がした。

肩越しに愛刀を抜き払ったレアは疲れていることなどすっかり忘れ、奥へと消えたギルド員たちの後を追った。







ゴブリン掃討作戦は順調に進んだ。

この採掘坑は現在も掘り進められているらしく、蟻の巣のように何本もの坑道が枝分かれしてのびている。
とっとと終わらせようと、途中からそれぞれ手分けして探索することになった。

体力のなさは相変わらずだが、シェイディンハルに着くまでにいくらか実戦経験を積んだおかげで、技術的な面ではレアも他のギルド員にそれほど後れをとることもなく動けていた。
自分が多少なりとも成長しているのだと思うと、口の端を緩めずにはいられない。

足取りも軽く緩やかな下り坂に差しかかったとき、不意に脛に何かが引っかかった。
振り返って見るも、そこには木杭に結ばれてだらりと寝そべるロープくらいしかない。
わずかに首を傾げたレアだったが、気にせずそのまま踵を返す。

しかしその瞬間、けたたましい音がレアを包んだ。








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毎度でっす(・∀・)
SSの2枚目が見えそうで見えないのは意図的なものでしょうか?
アタクシ、深い悲しみに包まれましてよ。

かなり前にこのクエストをやりましたが、リーダーの女性はどう見ても弓を使うようには見えませんでしたw
オマエ、絶対に武器はハンマーだろと……。

つか、戦士ギルドの人間なのに、丸腰で調査に向かうって普通の街道でも盗賊やら強盗が闊歩するシロディールでそれはないだろとwww

[ 2012/08/17 01:43 ] [ 編集 ]

>>鋼鉄蒸気さん

こんにちわ、いつもコメントありがとうございます^^

見えそうで見えない部分を想像する楽しみg←
てかこの装備あおりだとかなり際どいんでSS撮るときはいつもアングル決めるのが大変ですw

リーダーのあの顔は絶対鈍器ですよねw
エルフ=弓というイメージがあったので、エルフに剣渡すときもなんか違和感ありましたw

実際この坑道に向かう道中に敵わらわら湧いてたんですけど、あいつらどうやってそれをかわしてきたのかと…
拳か、拳で解決したんか!?w
[ 2012/08/18 13:04 ] [ 編集 ]

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